ある日の帰り道のこと。車の中には、西日が驚くほどまぶしく差し込んでいました。
ハンドルを握りながら「今日の日差しは強いな」とぼんやり考えていると、後部座席からひょっこりと、娘が即興の歌を口ずさみ始めました。
「光る太陽はまぶしい〜♪」
それは、子どもがよくやる、その場の思いつきの鼻歌。 でも、そのあとに続いた言葉の並びが、なんだか妙に耳に残ったのです。
「子どもの言葉」をそのまま歌詞に
娘の歌は、こんなふうに続いていきました。
「目をつぶってもまぶしい」 「何をしてもまぶしい」 「サングラスかけてもまぶしい」
理屈抜きで、その時の状況を真っ直ぐに映した言葉たち。まるで、すでに完成された楽曲のサビを聴いているような気分になりました。
「これを、ちゃんとした曲にしたら面白いかもしれない」
そう思い、帰宅してからこのフレーズをそのままChatGPTに送ってみました。 「娘が歌ったこの言葉を使って、全体をかわいい感じの歌詞に整えて」 そうお願いすると、娘の感性を壊さないように、AIが補ってくれました。
子どもの自由すぎる発想と、AIの技術。 この二つが組み合わさっていく過程は、なんとも言えない楽しさがありました。
メロディに乗せて、家族で聴く時間
次に、音楽生成AIのSUNOを使って、メロディを付けていきます。 わたしはもともとこのツールを使って曲を作るのが趣味だったのですが、今回はいつも以上に真剣に設定を選びました。
意識したのは、「娘が歌っていた鼻歌の、あの素朴な雰囲気」。 いくつかのパターンを生成し、もっとも「あの時の車内の空気」に近いものを選び出しました。
曲が完成し、いよいよ娘に聴かせる時。 パソコンから流れる自分の言葉とメロディを、娘はじっと、静かに聴いていました。 曲が終わった瞬間、娘は何も言わず、ただ親指を立てて「いいね」のサイン。
その満足げな顔を見て、あの日差しの中の何気ないやり取りが、一つの作品として報われたような気がしました。
描いた絵が動き出す、手作りの映像制作
わたしは以前からYouTubeでMV制作をしていたこともあり、「せっかくなら映像までつけて、ひとつの形にしよう」という思いに駆られました。
今回の映像の主役は、娘と息子が描いてくれた絵です。 「サングラスをかけた女の子」 「太陽の下で遊ぶ動物たち」 紙に描かれたその絵をスマホで撮り、SORA2で動画生成。
写真と指示文を入力すると、静止画だったはずの動物たちが画面の中で動き出しました。 自分の描いた絵が、魔法のように動画になっていく。 娘は隣に座って、画面を食い入るように見つめていました。
親子で一緒に「何かが生まれる瞬間」を共有する。 その時間の濃度こそが、今回得られた一番の宝物だったと感じます。
まとめ|家族でつくる、という新しい体験
こうして、娘の鼻歌から始まったプロジェクトは、
- ChatGPTで言葉を整える
- SUNOで音楽にする
- SORA2で映像を作る
- YouTubeに思い出として残す
という流れで、一つのMVになりました。
もちろん、たくさんの人に見てほしいという気持ちもありますが、それ以上に大切なのは、「家族で一緒に何かを形にした」という記憶が、デジタルの中にずっと残ることです。
昔なら、子どもの鼻歌をちゃんとした曲や映像にするなんて思いつきませんし、やろうと思っても膨大な技術と時間が必要になります。でも今は、AIという道具を借りれば、リビングに座ったまま、家族みんなでクリエイターになれる時代です。
自分のふとしたアイデアが形になり、誰かに届く。 その経験を小さなうちに味わえることは、子どもにとっても、大人にとっても、何よりの創造教育になるのではないでしょうか。
もし、お子さんの何気ない一言を「面白いな」と感じる瞬間があったら。 ぜひ、それをそのままにせず、一緒に形にしてみてください。 そこには技術だけでは作れない、家族だけの温かい物語が待っているかもしれません。


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